ゆうです^^
エスネルデザインでは、設計と施工を分離した家づくりを勧めています。
それは、施工者ではない第三者である設計者が適切に工事を監理するため。
工事完了後に「工事監理報告書」をお渡し、施工記録が保存できる仕組みを提案しています。
設計者(設計事務所)と施工者(工務店)を分離し、設計者が工事監理を行う家づくりの大きなメリットは主に2つ。
1.図面と相違ない施工が行われること。
2.第三者へ説明できる資料が残ること。
1つ目の「図面と相違ない施工が行われること」は主に性能面。
完成後の仕上げなど見える部分の相違は建て主様も気付かれるかもしれません。
しかし、壁の中など見えなくなってしまう部分は完成後は誰も確認できません。
具体的に言えば、
・耐震(基礎、耐力壁の施工)
・断熱(断熱材の施工精度)
・気密(気密シートの施工精度)
についての工事監理が特に重要です。
世の中には、設計者が監理せずとも真面目に知識も施工精度も高い家づくりをされている工務店さんもあります。
しかし、棟梁が優れた方だったとしても、家は一人で造るものではありません。
下請け大工さん、協力業者さん、数々の人が携わりながら家づくりは進んでいきます。
中には、知識不足・精度の低い施工もあるかもしれません。
また、どんなに頑張っていても人間はミスをする生き物。
これまでの経験上、それらを痛感しています。
業務量にゆとりがあり、知識も豊富な現場監督がいればまだ良いですが、現在の家づくりは一人の監督が何棟も(時には十何棟も)掛け持ちしているケースも多々。
そもそも「工事監理」は現場監督の仕事ではありません。
工事監理は設計者の仕事。
工事監理とは「設計図書と現場が相違なく施工されていることを確かめること」なので設計者によって行われるべき。
しかし一般的な家づくりでは、設計者が現場に行く機会は多くはない。
設計者は設計業務を優先し、現場監督が片手間で工事監理を行っているのが現状です。
「施工品質の崩壊と独立した工事監理。」
少し辛口になってしまいましたが、この辺りは今まで「改善すべき」と強く感じていた部分。
多くの設計者は、本当はもっと現場に行き工事監理を行いたいと思っている。
しかし、それをする時間はない。
一言で言えば「棟数を追う家づくりの弊害」でしょうか。
設計と施工を分離した家づくりは、
「設計者が工事監理を責任を持って行える。」
「是正すべき点があれば強くそれを主張できる。」
(施工店の従業員でないので忖度などする必要がない)
「設計者が建て主様の完全な味方になれる。」
そこに設計事務所の価値がある。
設計事務所の価値は「設計力」と「工事監理の密度」。
また、設計と施工の分離は、公共事業では当たり前に行われています。
「専門家がそれぞれ専門の仕事を行う。」
「一社に判断を委ねず、ダブルチェック体制を確保する。」
エスネルデザインでは、設計と施工を分離した、第三者である設計者が工事監理を責任を持って行う家づくりを推奨しています。
【網川原のエスネル‐11】配筋工事監理!「第三者監理の重要性」
【網川原のエスネル‐06】工事請負契約締結!「設計と施工の契約分離のススメ。」
豊かな暮らしのつくり方。01ー『もちはもち屋に。』ー
メリットその2の
「第三者へ説明できる資料が残ること。」
これは、家を売る際に値下がりしづらいようにという価値。
中古住宅を買う側になって考えてみると、
特に欲しい情報は
①寒い家でないか
(断熱気密はしっかりしているか)
②耐震性は問題ないか
③施工はちゃんとしているか
①②は図面などから読み取れます。
また、長期優良住宅認定など公的な証明があればなお良し。
そして、③を「工事監理報告書」が担保する。
①②③が資料としてある中古住宅とない中古住宅であれば、当然ある家のほうが価値が高いでしょう。
リノベーションを計画する場合も、それら資料のありなしは歴然の差。
その建物への信頼度は格段に異なります。
(資料の量・質は中古住宅購入の決め手になり得る)
新築を建てることがハイリスクになってきている今の時代、
建てるのであれば売ることも想定して建てることをお勧めしています。
豊かな暮らしのつくり方。02ー『家は建てるな。』ー
豊かな暮らしのつくり方。19-1 ー『家は売ることを想定して建てる。』ー
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さて、前置きが長くなってしまいました(^^;)
(工事監理についての話はついアツくなってしまいがち、)
今回は、
「工事監理とは具体的にどんなことをするの?」
「工事監理報告書とはどんなものなの?」
についてご紹介したいと思います。
土留め擁壁の施工。
地業、配筋、コンクリートの確認。
【網川原のエスネル‐05】RC擁壁-コンクリ打設。
地盤調査。
【網川原のエスネル‐07】地盤調査と地縄張り。
地盤改良、防湿シート、捨てコン、基礎配筋1。
【網川原のエスネル‐09】地盤補強「柱状改良工事」!
【網川原のエスネル‐10】砕石・捨てコン打設!「フラットスラブ」のメリット。
基礎配筋2。
基礎配筋3。
【網川原のエスネル‐11】配筋工事監理!「第三者監理の重要性」
【網川原のエスネル‐12】配筋工事監理-2「是正後の確認と型枠監理」
基礎コンクリート打設。
【網川原のエスネル‐13】コンクリート打設!「一体打ちの高基礎!」
【網川原のエスネル‐14】基礎型枠ばらし「鏡面の打ち放しRC基礎」
土台敷き、アンカーボルト確認。
【網川原のエスネル‐15】祝上棟!①土台敷き「引抜金物と土台気密」
上棟監理。
【網川原のエスネル‐16】祝上棟!②通し柱・梁設置「金物工法のメリット。」
【網川原のエスネル‐17】祝上棟!③床・登り梁・屋根「水平構面の重要性。」
屋根施工監理。
【網川原のエスネル‐19】屋根工事「エスネルデザインの3次防水屋根!」
屋根防水、屋根材施工。
【網川原のエスネル‐22】3次防水屋根完成!「ゴムアスルーフィング・雪止めアングル・棟換気。」
耐力壁施工、断熱施工監理。
【網川原のエスネル‐23】耐力壁の工事監理!「耐震設計の基本・監理のポイント・モイスの防火性能。」
【網川原のエスネル‐24】外張り断熱材施工!「ダブル断熱のメリット・綺麗な現場・僕の天職。」
防水紙設置、基礎断熱施工。
【網川原のエスネル‐25】防水紙施工と基礎断熱施工。
サッシ取付、防水処理。
【網川原のエスネル‐26】サッシ取り付け「窓周りの防水」と「家で重要なものの順位」。
【網川原のエスネル‐28】杉板外壁施工!「大工の職人技と通気層の重要性。」
内側断熱材施工。
【網川原のエスネル‐27】壁内断熱材施工。万が一を想定した設計を。
気密シート施工。
軒天、内部下地、気密、耐力壁。
気密施工、床板張り。
雨どい、換気扇フード防水、中間気密測定。
【網川原のエスネル‐29】ガルバ雨どい・屋根通気・外気収納・謎の床の穴。
【網川原のエスネル‐30】「中間気密測定!」-気密施工のポイント-
石膏ボード張り。
【網川原のエスネル‐31】「造作ソファの生地選び」窓周りと石膏ボード張り。
内部造作、塗装下地。
内部塗装、外部階段。
【網川原のエスネル‐32】「塗装・洗い出し土間・木製外部階段。」家を設計するとは
外構、設備配管工事。
【網川原のエスネル‐34】植栽・石積み完成!家は緑で命が宿る。
外構、設備、建具。
【網川原のエスネル‐36】造作建具製作!手掛けと明かり取りのデザイン。
照明、コンセント、設備類。
エアコン、設備類。
完成後仕上げ監理。
完成気密測定。
【網川原のエスネル‐37】「残暑の日射遮蔽ゼロ体感見学会」開催!
土間コン、アイアン手摺。
【網川原のエスネル‐42】木塀・土間コン・アイアン階段・住学番外編。
これらをまとめた報告書を引渡し時に提出いたします。
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設計も工事監理も、手間や時間のかかる大変な仕事。
しかし、家は家族の人生を左右する一生に一度の大切な買い物。
やりすぎはありません。
どれだけ技術が進歩しても、多くの人が関わりながら家は「現場」で造られます。
一棟一棟時間をかけて丁寧に設計・施工・監理していくことが「ゆとりある豊かな暮らし」につながると感じています。
-「超高断熱の小さな木の家」escnel design-
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エスネルデザイン代表
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