2017-11-28
設備を選ぶ上で大切にしていること。
ゆうです。
住宅を設計する場合、多くの設備を選定します。
僕は使用する設備を選定する上で心がけていることがあります。
愛車の双太郎と毎日走る通勤路。
住宅の設備には、すぐに思いつく
キッチンや洗面台やお風呂のほかにも、
換気扇や照明や冷暖房機器、給配水管、などなど。
自動車ほどではありませんがそれでも多くの機器があります。
それを選ぶ際に、どういったところを決め手として選ぶのか。
効率なのか。
見た目なのか。
イニシャルコストなのか。
ランニングコストなのか。
維持管理手間なのか。
様々な検討軸があります。
例えば、換気扇。
現在の設備には「熱交換型換気扇」という排気する空気の熱を給する空気に移すことができる換気扇があります。
冬場、室内24度、室外4度のときに、
普通の換気扇なら換気扇から4度の空気が入ってきますが、
熱交換型換気扇だと捨てる熱を回収して例えば18度にして室内に入れることができる、といった換気扇です。
これだけ聞くと、とても良い設備に思えますよね。
現在の事務所でも熱交換型換気扇を選んでいます。
しかし、もちろんメリットだけではありません。
・イニシャルコストが普通の換気扇より高い。
・ランニングコストが普通の換気扇より高い。
・フィルターの清掃、交換が年数回必要。
・ダクトタイプの場合、数年経ったときのダクトの汚れは未知。
・壊れたときの交換費用も高くかかる場合がある。
、、、、
などなど。
なにが言いたいかというと、
熱交換型換気扇=善
でも
熱交換型換気扇=悪
でもなく、
様々な検討軸があるということ。
(そして、往々にして複雑なシステムは交換時にコストがかかるということ)
―――――
こんなことを書いたのには理由があります。
最近、愛車の双太郎の調子が悪くなってきて、
アイドリングストップ後に自動でエンジンがかからないことが増えてきました。
おそらく直すには、大きな費用がかかります。
愛着がある分せつないですし、費用負担はとてもストレスです。
そのときに改めて気づかされました。
「設備はシンプルが一番なんだ。」
「新品時や使用時だけでなく、壊れた後の取替え等もとても重要だ。」
電気で動くものはいずれ壊れます。
換気扇や冷暖房機などは、
・維持管理がしやすいこと
・大きな費用がかからずに交換できること
が一番大事だと改めて感じました。
(エスネルのE・・・Easyの部分です。)
僕の師匠は「無難な設計」と呼んでいました。
(先日のエアコン買い替えもなるべく付加機能が少ないものを選びました。)
太陽光パネルなども同じです。
住宅の屋根に乗せる場合、パネルを設置した穴から雨漏りを起こすことがあります。
特に雪の重さがかかる雪国では。
太陽光パネルが大きく一般的に普及し始めて、そろそろ10年。
シーリング(≒防水ボンド)が切れ出す頃です。
全てとは言いませんが、不具合が出てくる家もあるかもしれません。
(屋根に穴を開けない工法もあります)
太陽光でも「設備はシンプルに。交換がしやすいものを。」
と言えるのかもしれません。
逆に、断熱性や耐震性など、地震でもない限り壊れづらいものにはお金や手間をかけて良いと思っています。
『高断熱・高耐震』
『設備はシンプルに。交換しやすいものを。』
日々の経験から学び、長い目で見て住まわれる方のためになる住宅を提案していきたいと改めて思いました。
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