2018-04-14

熊本地震から2年。『耐震性』を今一度考える。


ゆうです。

4月14日。あの熊本地震(前震)から丸2年が経ちました。

災害の恐怖を思い出し、家に必要な耐震性について今一度考えたいと思います。

震源地の益城町。(毎日新聞HPより)

Share News Japanさんより)

南阿蘇村の土砂崩れ。(毎日新聞HPより)

倒壊した阿蘇神社。(KyodoNewsさんより)




概要は以前に書いた記事の通りです。

これから新築を考えられている方はぜひ読んでみてください。

豊かな暮らしのつくり方。10-3 ー『耐震等級とは。』ー







僕は、新潟の柏崎で生まれ育ち、中越地震中越沖地震の2度の大地震を経験しました。

中越沖地震で、僕の実家は半壊、相方の実家は全壊になり仮設生活を余儀なくされました。

仮設で生活環境が変わり、相方の祖母はとても衰弱されたと聞いています。

その後の耐震補強や補修には多額のお金がかかりました。





通常、新築を考える時は「なにも起きていない平常時」が当然一番多いです。

最新のキッチンや内外装や間取りを考えていると、どうしても家の耐震性はおざなりになりがち。


「プロが考えてくれるだろうからそこはお任せで(いいよね?)」


という人は多いのではないでしょうか。


建て主側にもですが、プロ側にも問題があります。


果たして、耐震性についてしっかりと説明をしている会社がどれだけあるでしょうか。


現実的には「耐震等級1」という「建築基準法最低限レベル」の家を提案している会社が大半です。


耐震等級1とは、簡単に言えば


・構造計算していない。
 (簡易な検定のみ)

・震度7の地震は想定していない。
 (倒壊するかもしれない)
 (建築基準法の最低基準は「震度6強程度の地震に対して倒壊しないこと。」)


というレベルです。

(「簡易な検定」は役所のチェックもないので、最悪の場合耐震性をなにも考えていないというケースもあり得る。)



言い切るならば、プロ側の意識の問題です。

しかし、そう言っていても現実は変わりません。

建築業界は旧態依然としたところがあります。


現実的には、

建てる方が自分で勉強するしかありません。

以前に書いた記事はそういった目的で書きました。

豊かな暮らしのつくり方。10-3 ー『耐震等級とは。』ー



「勉強が面倒だ。」という方には一言だけ。

家に求める耐震性は耐震等級3にしましょう。
(構造計算書を受け取ること。)


今朝の読売新聞より。



熊本地震で衝撃だったのは

「震度7」が立て続けに2回起きたことです。
(観測史上初)

そして、震度6弱以上の地震は合計7回起きました。(観測史上初)


僕は熊本地震までは「新築を作るのであれば「耐震等級2」が最低条件だろう。」

と考えていました。


しかし、熊本地震が来て「最低条件は耐震等級3」に考えは改まりました。

(積雪など他の条件によりケースバイケース)




耐震等級1、ましてや構造計算されていない家は、

今後、直下型地震が起き、震度7が複数回来た時に果たして倒壊しないのでしょうか。


倒壊せずとも損傷はすると思います。

損傷するとは「補修費用がかかる」ということです。




最後に過激なことを言わせてもらいます。

熊本地震を見たあとでも「耐震等級1で十分」「構造計算は不要」という設計者・営業マンは安全な家(人生)を提供するという意識に欠けていると思います。

熊本地震が起きて本気でお客さんのことを考えている人は勉強して考えたはずです。





これから家を建てられる方は、建ててくれる人がどういう人なのか見極めてみてください。

家族の命と財産を守るのは貴方の判断にかかっています。





................

耐震性の高い住宅を建てることは社会貢献にもなり得る。

「減災」という考え方。

災害時に自分の家が無事であれば、損傷した他の家の救助を優先することが出来る。

「社会全体で災害に耐える。」という姿勢もとても大切なこと。

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