2018-11-21

原惣右エ門工房見学vol.3【紫銅焼!斑紫の秘密】-唯一無二の表札プロジェクト-


ゆうです^^

原惣右エ門工房見学vol.3はいよいよ紫銅焼きの工程です!

原惣右エ門さんの代名詞である「斑紫銅」の秘密に迫ります。

鋳込みもでしたが、紫銅焼の作業、最高に格好良かったです!!





今回もまずこのムービーを見てみてください!

言葉より伝わります。






この日も暑い夏の日でした。

原惣右エ門さんの工房。和瓦と板張りの外観がとても凛々しい。
海が近い柏崎の建築。

打ち水された石段に涼を感じる。






おさらいですが「斑紫銅」とは紫色の斑模様が浮かんだ銅鋳物のこと。

原惣右エ門工房さんが得意とする伝統技法です。

銅に炎のユラメキを転写させる。

同じ模様は二つとない世界でただ一つの銅器。

「伝統工芸日本金工展」で賞を取られている作品も。





その炎のユラメキのような模様はまさに「炎」から生まれます。


先日鋳込んだ花器(右)と鋳込み後、数工程の磨きを経てピカピカに仕上げられた花器(左)

鋳込み後の銅器はヤスリやサンドペーパー等で表面を磨いていく。

粒子の粗さの違うサンドペーパーを何種類も使い分けていく。

磨き上げられた銅の花器。このままでも十分魅力的。
工房の光と影がその魅力を引き立てる。




ここから銅器を焼き入れしていきます。(紫銅焼き)



高級品である国産の炭を使用し焼き上げる。

海外産の安い炭など他の方法もあるが、原惣右エ門工房さんでは質の高い国産の炭でしか出せない斑模様にこだわられている。


火のついた高温の炭を器の下部へ。

火のついていない炭を上部へ。
温度差を利用して下部と上部の模様の濃淡をコントロールする。


酸化作用により徐々に銅は黒色へ。

時間差で下部の炎が上部にまで広がっていく。



銅の表面が溶け始める約800℃あたりまで一気に加熱し、 様子を見て取り出す。

季節、気温、炭・銅の状態などで取り出すまでの時間は様々。
長年積み重ねられた経験による職人技。




炎から取り出され、急速に色が変化する様子がとても魅力的だった。

炎により表面に黒い酸化皮膜が形成された。

焼き具合の違いにより、酸化皮膜が剥がれやすい部分と剥がれにくい部分に分かれ、それがあの「斑紫」模様になっていく。

時間と共に自然と剥がれる部分も。




これをさらに磨き上げ、炎の模様が作り上げられます。

その様子はまた次回に^^





【次回予告カット】................



-「超高断熱の小さな家」escnel design-


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原惣右エ門工房の斑紫銅 at 柏崎。『唯一無二の表札プロジェクト。』
原惣右エ門工房さんHP。
原惣右エ門工房 - 五代晴雲|新潟県無形文化財
鈴木亮平さんが書く「新潟モノ物語」
炎が生み出す美 "斑紫銅"の技を継承する柏崎の鋳物師

1 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

鋳造品を加熱し、表面に酸化皮膜を生成した後に漆を塗ると、鋳造品と漆との密着性は向上しますか?