あら熱の冷まし方。
家づくりに限らず、なにかを買おうと考えているとき、
人はある種の興奮状態になっているものです。
興奮状態(?)で神戸まで買いに行った愛車の双太郎。
イニシャルコストとランニングコストとデザインと思想を考慮し検討して買った。
今でもとても良い買い物だったと思っている。
―――――
人は新築住宅を買おうと考えているとき、
総合展示場に行ったり、雑誌でカッコいい家の写真を見たり、
営業マンにチヤホヤされたりしているうちに
自分でも気づかないいうちに冷静でない状態になっていることがあります。
僕はこの住宅検討初期の興奮状態を「あら熱」と呼んでいます。
あら熱・・・煮たり焼いたりした直後の手でさわれない熱さ(デジタル大辞泉より)
この状態のときには、冷静な判断はできない。
また、冷静なアドバイスも受け入れられない。
夢と理想に燃えている状態。
誰しもこのあら熱状態で衝動買いをしてしまったことはあるのではないでしょうか。
僕はあります。
ソ○トバンクの携帯の機種変更をした際に、
「今日ならア○パッドが定価の半額以下で買えます。」
とアナウンスを受けた。
ア○ゾンで調べた価格よりも安い。
だんだん「自分はこれが欲しかったんじゃないか」という気になってくる。
しかも、半額以下で買えるのは今日だけだという。
今ふりかえれば典型的な営業スキームだが、
そのときの僕は「あら熱」に頭がやられていて冷静ではなかった。
頭の中でどんどん買う理由をみつけようとしていた。
「買わないと損する。損するのは嫌だ。」
という潜在意識に支配されていた。
小一時間悩んだが、とうとう僕はア○パッドを買うことにした。
そして現在、ア○パッド君はタンスの肥やしとなっている。
話がそれました。
要するに、「あら熱」を帯びた状態では、
人は冷静な判断が下せないということです。
逆に言えば、売り手側からすると、あら熱をおびさせておいて
そのうちに契約をとるのが一番楽な営業方法ということです。
(僕も昔は住宅営業マンだったのでそのあたりは実感としてわかります。)
ア○パッドを買ったことは失敗でしたが、
僕はこの経験からかけがえないことを学びました。
ア○パッドはたかだか数万円です。
僕が伝えたいのは、
数千万円する住宅でこうならないよう注意してくださいということ。
では、あら熱を冷ますにはどうすればいいのか。
それは以前「返済計画を真剣に考えること」と書きました。
しかし、それでは弱いかもしれません。
なぜなら、「数千万円の借金をした経験がないから。」
人間は自分が経験したことのないことは精度高く想像できないものです。
では、あら熱をとるための具体的な方法とは、、
それは、
「新築の家を見まくること。」
です。
僕はすでに相当あら熱はとれています。
(少し冷めすぎかもしれません。)
それは、たくさんの新築住宅を見てきたから。
僕は、今の僕の心理状態が一番冷静に
自分にとってベストの住宅を決められる状態だと思っています。
「ベストな住宅を決める」とは、
・ベストな「借入金額」を決める。
・ベストな「住宅性能(耐震性、断熱性)」を決める。
ということ。
ぜひ「これから1年間は契約しないぞ!」と心に決めたのち、
見学会や展示場に行きまくってください。
きっとあら熱はうまく取れることでしょう。
―――――おまけ―――――
海外旅行に行く前は
「ここもあそこも行ってみたい!」
と思うけれど、
いざ行くと、全部行くのはとても大変でゆっくりも見れず、体力もなくなり、
家に帰ってきて、
「やっぱり家が一番だなぁ。」と感じるのと近いかもしれませんね。
あら熱とは上手に付き合っていきたいものです。
0 件のコメント:
コメントを投稿