ゆうです^^
原惣右エ門工房さんとの『escnel design表札プロジェクト』が進行中♪
vol.2は「金属・テクスチャーの選定」です。
文字のデザインよりも金属の種類とテクスチャーの選定のほうが熱が入ります。
なかなか悩みました。
なぜなら「蝋型鋳物」の魅力を引き出せるかどうかがかかっているから!
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さて、まずは金属の選定から。
皆さまは「砲金」という合金をご存知でしょうか。
(僕は知りませんでした。(^^;))
「砲金」は青銅の一種で、銅Cu90%程と錫Sn10%程の合金で、大砲の砲身に使われていたことから砲金という名前が付いたそうです。
水道メーターやバルブなどによく使われています。
(亜鉛や鉛を含む場合もあり「砲金」と「青銅」は区別なく呼ばれている場合も多いかもしれません。)
一番身近な砲金(青銅)製品は10円硬貨ですね^^
酸化した砲金。
縁に緑青が出来ている。
表面を削ってみると、、、
薄皮一枚下に綺麗な銅色が現れた。
惣右エ門工房さんでは制作するアイテムに合わせて使用する金属の配合を調整していて、
表札には「砲金」を多めに配合して造ることが多いとのこと。
僕の要望としては「砲金」の赤味をもう少し抑え、木の外壁に設置されたときに馴染むようもう少し黄色みが出せないかと考えていました。
具体的に言えば「真鍮」を配合して調整できないかと。
身近な真鍮製品と言えば5円硬貨。
真鍮は銅と亜鉛の合金で特に亜鉛が20%以上のものをいう。
FUTAGAMI
真鍮製品は富山県高岡の二上さんが有名。
(僕もオーダーのスイッチプレートを持っている)
原さんと協議していく中で、砲金に10~20%真鍮を配合し、オリジナルブレンドの表札を作ってみようということになりました^^
蝋型鋳物の為、一発勝負。
どんな風合いになるかは未知です。
それがまた面白いですね♪
砲金と真鍮のブレンド。
果たしてどのような色合いの表札が出来上がるか!?
(ワクワク!)
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続いて、テクスチャーについて。
蝋型の素直なテクスチャーは上の写真のようなスベっとした表情。
その中に、手仕事ならではの柔らかく暖かい風合いが宿る。
これはこれで素敵です。
ただ、欲を言えばもう少し分かりやすい表情がほしい。
「蝋型であること。」
「鋳物であること。」
「唯一無二の手仕事で生まれたものであること。」
などをもう少し分かりやすく表現できないか。
考えていると、原さんのショールームであるものが目に留まりました。
蝋型鋳物製の羊の置物。
こちらは今年の干支、猪。
「とても自然で味わいのある風合いだな。」
と。
聞けば、蝋型原型の時点でこの模様は作り上げるのだそう。
鋳造してから模様を打ち込むのではなく。
それがとても素直で良いなと思いました^^
正に蝋型鋳物の表札に適したテクスチャーではないかと。
後から化粧で模様をつけるのではなく、蝋型原型の段階で模様を決め込む。
あとは鋳造して完成。という潔さ。
「それでお願いします。」
と言うことになりました^^
また「仕上がりはピカピカではなく程よくツヤが落ち着いた風合いが良い」という話をさせて頂くと、原さんから「最後にサンドブラスト加工を施すのもひとつですよ」という案を頂きました。
サンドブラスト加工された白銅製の置物。
程よくくすんだ感じがとても素敵だった。
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打合せを経て金属とテクスチャーの方向性が決まりました^^
あとは実際に鋳込んだものを見てみてから。
オーダーメイドの品物はとても面白いですね。
「仕上がりが読みきれない。」
という魅力、価値。
現代の工業製品全盛の時代にはなかなか味わえない高揚感を感じています^^
今後もお楽しみに!
次回はいよいよ実際に蝋型原型の製作に入ります。
【次回予告】................
-「超高断熱の小さな木の家」escnel design-
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